奇跡の『大復活』投手-国指定の難病を乗り越え、完全復活を遂げるまで-

当時2軍で自身の能力をくすぶらせていたO投手が弊社を訪れました。
最初のカウンセリングの時にO投手が言った言葉が今でも印象に残っています。

 

「コーチからマウンドでおどおどしているように見えるって言われるんです…」

 

O投手はその忠告を素直に受け入れ、堂々と見えるように「思い」を変える努力をしてマウンドに上がるも、
「結果」も「見え方」も変わらなかったといいます。
そこで弊社からは、

「思いを変えようとするから思いが変わらないんだよ。言葉や態度、イメージを変えていけば思いは勝手に変わっていくよ
とアドバイスさせて頂きました。

 

初めは、ぽか~んとした顔で「はぁ…?」と半信半疑で聞いていましたが、
自らの脳をセルフコントロールする方法を知ったO投手のマウンドでの姿は別人となりました
コーチからも「堂々としている」と評価を受け、彼は言いました、

 

「今まではマウンド場で、打たれたらどうしよう、ボールになったらどうしよう、と後ろ向きにしか考えられなかったのが、
バッターを見て配球を考える余裕がでてきた。
ボールって気持ちが移るものなんですね。
プラス思考になって腕が思い切り振れるようになったことで同じストレート、同じ変化球でもキレが上がった

 

そして、O投手は弊社を訪れてわずか数ヶ月1軍復帰し、
そこから、12勝を上げ、翌年第三回WBCの日本代表にも選ばれたのです

 

しかし、WBCを終え、期待のシーズンを送ろうとした4月、O投手をとんでもない逆境が襲いました

 

『黄色靭帯骨化症』という国指定の難病になってしまったのです。しかも、この病気になってから、
一軍に戻って勝利を上げるという「完全復活」した選手は今まで誰一人としていません

 

それでも、O投手は手術を選択し、前例の無い「完全復活」への道を歩むことを決断しました。
リハビリに関わるドクターもトレーナーも、復活のシナリオが無いので、
自分が真っ暗闇のトンネルのどこにいるのかが誰も分からない。
そんな状況の中、O投手は歩き続けました。

 

リハビリ中のことについてO投手は、

自分ではなく、他人を喜ばせること
それが“他喜力”で、それこそが力になるんです。
活躍して同じ病気にかかった人に勇気を与えたい。
他の重い病気にかかった人たちの励みになりたい」

 

と、仰っておりました。
この気持ちを持っていたからこそ、きついリハビリに耐えたのだと思います。

 

そして、422日ぶりに、O投手は一軍のマウンドに辿り着きました。
そしてその日に勝利投手となり、見事「完全復活」を遂げました!

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